頭痛２（緊張性・群発性・偏頭痛）

はじめに

手技療法、鍼灸療法で対応できるのは、タイトルにあるような頭痛です

以下のような頭痛は、すぐに専門医を受診するか、または119番をおすすめします。

①中枢性の頭痛

②失明を伴うような眼疾患からくる頭痛

　①は脳出血・クモ膜下出血・脳腫瘍のことです。

脳出血の場合は頭痛の他に嘔吐・意識障害・片麻痺などを伴い、血圧の高い方に多く見られます。クモ膜下出血は今までに経験した事のないような頭痛（「バットで殴られたような」など）が最大の特徴で一過性の意識障害、けいれん発作などがあります。腫瘍の場合は感覚障害・難聴・視野障害・複視・片麻痺・失語症などの症状をともないます。頭痛は朝につよく、嘔吐する事で軽快する特徴があります。頭痛は毎朝で、日を追うごとに強くなります。眼疾患はすなわち緑内障を指し、激しい眼痛・視力の低下・虹輪視がみられます。

もし、上記に当てはまる様なら、すぐ専門医の受診または119番をおすすめします。

施術

上記以外の頭痛すなわち緊張性・偏頭痛・群発性頭痛・後頭神経痛の特徴と施術は以下の通りになります。

緊張性頭痛・・・頭に輪っかをつけられて締めあげられるような痛み。午後に強くなる傾向があります。筋緊張の緩和のための手技や鍼灸療法を行います。ツボとしては天柱・風池・肩井・懸顱などを用います

偏頭痛・・・片側に起きる拍動性（ズキンズキン）の頭痛です。比較的女性に多く（男女比１：２）家系の中にもいわゆる頭痛もちがいることが多いです。リラックスした時に痛みが現れる事が多く、「閃輝暗点（視界にキラキラした模様が見える）」という前駆症状が現れる人もいます。痛みが強いと日常生活に支障をきたします。鍼灸療法では天柱・完骨・和髎・陽白などのツボを用います。

群発性頭痛・・・ストレスや飲酒が原因とされ、眼の奥から前頭部・側頭部にかけてキリで刺されるような、のたうち回るような痛みです。日に何度も発作が起きることもあり、一度の発作で15~180分痛みが続きます。発作は季節性で数週間から数か月続き、おさまるとしばらく（数カ月から数年）発作は起きません。片側性で男性に多くみられます。発作の際は、鼻汁・鼻閉・顔面紅潮・涙・結膜充血などがあります。鍼治療の際の配穴は偏頭痛のときと同じです。

後頭神経痛・・・後頭部にある大後頭神経や小後頭部神経・大耳介神経が障害されることでビリっと電気の走るような痛みや、チクチク・キリキリ・ズキズキとした痛みがあります。ストレスや生活習慣が原因と考えられ一週間ほどで治まる場合もありますが、それ以上続くようであれば、鍼灸療法をおすすめします。配穴は痛みのある領域によって変わりますが、後頭部から側頭部にかけて刺鍼をおこないます。